組紐(くみひも)
紐の歴史は、有史以前からと云われ、わが国においても聖徳太子の時代以前から、それ相当の
発展があったと云われ、以降、随、唐から、そして古代朝鮮から高度に発達した組紐技術が
渡来し、格段に工芸的に美しい紐が製作されるようになりました。
衣類をまとうため、物と物とを繋ぐため、運ぶため、などなど実用から生まれた紐が、時代の流れと
ともに、工芸的な美を伴い、それぞれの個性を表現するために様々な技巧が生みだされてきました。
先人たちの試行錯誤でうみだされた伝統的な組み方は数百種類あるといわれています。
好みの色の絹糸をおもりの玉に数十から数百づつ巻き付け組台にセットし
玉を交差、入れ替え、回転しながら組み上げていきます。
おもり玉の木部同士がこつこつと打つ音を心地よくききながら
組口だけを見つめて無心で組み上げていき、規則正しく少しづつ長くなってゆく
自分色の一本の紐がいとおしい時間が
現代の生活リズムでは得難い癒しの時間だとおもいます。
小林香織
工夫して眼鏡紐や根付なども作っています。